ブログBlog

パワーレンジャー

投稿日:2017年08月03日

こんばんは、中川です。

先日、映画『パワーレンジャー』を観ました。

日本のスーパー戦隊シリーズ『恐竜戦隊メガレンジャー』(1992~93年)を
アメリカ向けにリメイクしたTVシリーズ『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』を
映画化したものです。

特撮好きの私たち夫婦は非常に楽しみにしており、奥さんも
妊娠9ヶ月の体を押して馳せ参じました。

見終わった後の二人の共通の感想は、

「いつになったら変身するねん…?」

でした。

物語の前半は、パワーレンジャーに選ばれた5人のティーンエイジャーの
若さゆえの寄る辺ない悩みをヤケに丁寧に描いていて、なかなか変身しません。

もしかしたら変身した時点で映画が終わるんじゃないかとドキドキし始めた
中盤くらいに、ようやく変身しました。
もう少し早目に変身してもらって、スーツアクションを堪能したかったなと思います。

それだけに、やっと5人の心が1つになって変身できたときはちょっと
感動してホロッとしましたが。

それより残念だったのは、重要な「名乗り」と「合体」のシーンが見事に
省略されている点です。

戦隊シリーズを観ていて気持ちがいいのは、何と言っても「名乗り」と「合体」。

「名乗り」は、
ヒーローのメンバーが一人ひとり名乗っていき、
最後に「5人揃って○○!」(後ろで5色のダイナマイトが爆発)
みたいなお決まりの演出です。

「合体」は、
ヒーローがそれぞれのメカに乗り込み、最終的にそれらが
たっぷり時間を使って合体し、巨大ロボになるシーンです。

どちらも戦隊ヒーローには欠かせないシーンで、毎回工夫がこらされていて、
いつもお茶の間の子供たち(と私たち夫婦)を楽しませてくれます。

でも、今回の『パワーレンジャー』では、その2要素がない。
この2つをハリウッドクオリティで観てみたいと思っていたので残念でした。

理由は、日本と欧米の文化の違いかな、と思います。

合理的な欧米文化では、敵の前で長々と名乗ったり、ゆっくり合体していると、
「その間に攻撃されないの?」という印象を与えてしまい、なかなか
理解されないようです。

TVシリーズの時もその点で苦労したそうなので、映画でも省略されたのでは、と思います。
(合体シーンがなかったのは、単純にVFXにかける予算がなかったのかも知れませんが)

そもそも戦隊ヒーローの名乗りは、歌舞伎や時代劇でよく見られる演出で、
日本ならではの文化なので、ある程度は仕方がないとも思います。

ただ、そういう文化のギャップはなくなってきているようにも思うので、
外国の人にも「名乗り」や「合体」のシーンで盛り上がってほしいなと思います。

厄介な特撮ファンが不平を並べてしまいましたが、ヒーローものの物語の骨子である

「友情・団結、変身、巨大ロボ戦、勝利」

はちゃんと描いてくれていたので、そこは良かったです。

続編はあるかな…?

PAGE TOP