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日常の話 【DIG】

投稿日:2019年06月10日

岡本です。

先日部屋の掃除をしていたら、収納の奥から高校生時代に聴いていたMDの束が出てきました。
プレイヤーも一緒に残っていたのですが、流石に今はもうMDプレイヤーで音楽を聴くことはないかと思います。

CDはどうでしょうか。CDですら今は買わない人も多いと思います。
ですが私はCDだけはまだ捨てられないと考えています。
CDを買うときの感動だけは、当時の倍ほど年齢を重ねた今でも忘れられません。
「今日学校帰りにレコ屋ディグろう」
そんな合言葉と共に過ごした青春時代は、現在の私の人格形成に一役買っていることと思います。

「ディグる」とは、DJ用語で音楽の発掘を意味します。同じ韻を踏んだ言葉、「disる」というスラングが周知され始めたのもこの頃でした。
私がティーンの頃は邦HIPHOPの黄金時代であり、好んでスラングを使う同級生は少なくありませんでした。
音楽の発掘とは新曲のみならず、知る人ぞ知る掘り出し物や、音楽史に残る過去の名曲の発掘をも指します。
中古CDショップにて聞きたかった曲を安く手に入れる、この感動の繰り返しにより自身の感性を高めていく、
HIPHOPに限らず全ての音楽ジャンルに共通して言えることと思いますが、ディグるという行為は、音楽人としての成長に欠かせないものなのです。

現在は少し音楽から離れていましたが、この「ディグる」という文化は、現在も業務に携わる上で自分の中で活きている思っております。
知的好奇心を即座に行動に結びつけること、それは技術者の心掛けとしても最も重要なことだと考えており、
失われつつある文化を古きものとして安易に切り捨てていくことは、
半日に及ぶ断捨離行為にて部屋をリフレッシュさせた今でもしたくないと思いました。

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