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書評「絵で見てわかるOracleの仕組み」

投稿日:2020年05月11日 テクノロジー

購入の目的

2ヶ月近く前より、「オラクルマスターBronze DBA12c」の受験勉強を始めたのがきっかけです。

オラクルマスターは日本オラクル社が定めるデータベース認定試験で、Blonzeでは「SQL」と「DBA」の2科目合格で資格取得できます。

SQL試験はかろうじて合格しましたが、DBA(オラクルDBの内部構造と動作に関する試験)に関しては前提知識が乏しすぎました。

DBA試験のために購入した、専門用語を専門用語で丁寧に説明してくれている500P近くある受験対策本を半分近く読んだところで、記憶に全然定着していないことに気付きました。

なぜ記憶に定着しないか考えてみると、初心者がいきなり難しい技術書を読んだ状況そのものでして、聞き慣れない言葉が多すぎて頭の中でイメージを描きながら読み進めることが難しかったからです。

そこで、時間がかかってもまずはしっかり理解することから始めようと、こちらの本を選びました。


【リンク】絵で見てわかるOracleの仕組み



概要

本のタイトルからも想像できる通り、頻繁にイラストで筆者の説明がイメージ化されています。

そもそも僕のような駆け出し者が、明瞭な想像力を働かせながらDB内の各プロセスを容易に理解していくのは至難の技です。

そこでこちらの本ではオラクルDBを倉庫会社に例え、DBの各プロセスを倉庫会社の担当部署、DBの各エリアを倉庫会社の各仕事場としてイラストを交えて説明されています。

例えば「SQL文発行元(アプリなど)」を「お客さん」、それを受ける「サーバープロセス」を「営業部員」、「バックグラウンドプロセス」を「倉庫で働く人」。

また、データ再利用のための「バッファキャッシュ」をすぐに商品を取り出せる「作業場」、データを格納する「ハードディスク」を商品を保存しておく「倉庫」など。

ただ、筆者の経歴が日本オラクルのコンサルタントであるせいか、第一章から「どうやってI/O待ちの時間を減らすのか?」という論題から入って、以後本の各所では処理速度を高めようとする上級者視点でも書かれています。

2回読みましたが、1回目は本の前半しか理解できなく2回目で後半もかろうじて理解できました。



まとめ

結局この本を買ってよかったのか?

正解でした。

理由は二つあります。

一つ目として、直接試験範囲とは関係のない内容も多かったのですが、オラクルDBの内部構造がある程度イメージできるようになったことです。

試験対策本を再度読み進めた時には、初めて見聞きするプロセスやその動作内容がイメージとして記憶に定着しやすくなりました。

先日模擬試験を受けましたが合格最低点までもう少しのところです。

二つ目としては、複雑なアプリケーションの一つであるオラクルDBの構造や動作をイメージ化しながら学んだことによって、ほんの少しですがいつか勤務するであろう現場のために土台作りができたことです。

受験目的だけではなく、これからオラクルDBに触れる方にもおすすめの一冊です。
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