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生活の中にあるクラウド依存と障害について

投稿日:2025年10月24日 テクノロジー

こんにちは、牧田です。

今日は今週発生したAWSの大規模障害に伴い、起こった故障についてお話します。

日本時間の10月19日から20日にかけて発生したAmazon Web Services(AWS)の大規模障害は、多くの企業システムに深刻な影響を及ぼしました。

障害は、アメリカ・バージニア州北部のデータセンターで発生し、その根本原因は、DynamoDBというサービスのDNS変換プロセスにおける異常と発表されています。
この異常により、DynamoDBへの膨大なリクエストが宛先を見失い失敗し、結果DynamoDBに依存していたEC2インスタンスや、Network Load Balancer(NLB)などのAWS内部サービスもDNS障害に見舞われ、影響は広範なサービスへと連鎖的に拡大しました。

今回の障害で、多くの企業サイトやサービスで一時的なシステムの不具が発生し、ビジネスへも甚大な影響を及ぼしました。 その中で一件で特に注目すべき事例があります。

Eight Sleepのベッドフレームは、AIを活用し、睡眠中の健康データに基づいて温度調節やベッド角度を自動調整する高度な機能を備えています。このサービスがAWSに依存していたため、障害の影響を直接受けました。
その結果、ユーザーのベッドは約43度まで過熱されたり、極端な傾斜で固まったりするという、非常に深刻な問題が発生したと報じられています。

Eight Sleepの事例は、高度にネットワーク化された現代生活におけるクラウド依存の脆さを浮き彫りにしたと思います。
AWSのような世界的規模のサービスは、単なるビジネスや娯楽の基盤に留まらず、私たちの生活インフラの一部となっています。

Eight Sleepの事例は、ネット接続の途絶が単なるサービスの不具合ではなく、場合によっては火傷や骨折などの物理的な危険に直結する可能性があることを示しました。
クラウド依存が避けられない現代において、このような大規模障害に備えて事前に対策を講じることは、もはやビジネスの継続性だけでなく、ユーザーの安全と健康を守るという点で、インフラ基盤における最重要課題であると改めて認識させられました。

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